この記事は「投資信託(とうししんたく)」という、みんなでお金を出し合ってプロに運用してもらう投資についてお話しします。
難しそうに聞こえるかもしれませんが、大丈夫です。
小学生でもわかるように、やさしく、詳しく説明していきます。ぜひ、最後まで読んでみてください。
投資信託って何?
まず、投資信託とは何かについて説明します。
投資信託は、たくさんの人が少しずつお金を出し合って、そのお金を一つにまとめ、プロの運用者がそのお金を使って株や債券(さいけん)などに投資するものです。
この運用者を「ファンドマネージャー」と呼びます。ファンドマネージャーは、投資先を選んだり、売買のタイミングを決めたりして、投資信託の価値を増やそうと頑張ってくれます。
つまり、投資信託を利用すると、専門知識がなくても、プロにお金を運用してもらえるので、投資初心者にとってはとても安心な方法です。
また、自分で直接株や債券を買うのではなく、少額から始められるのも魅力の一つです。
例えば、500円や1000円といった少額から投資をスタートできる投資信託もあります。
投資信託は、リスクを分散することもできます。一つの企業の株を買うと、その企業がうまくいかなかった場合にお金が減るリスクがありますが、投資信託は複数の株や債券に投資するため、一つの投資先が悪くても、他の投資先でカバーできる可能性があります。
このようにリスクを分散することを「分散投資」と言います。
投資信託の種類
投資信託にはさまざまな種類があります。主に投資対象や運用方法によって分類されますが、ここでは代表的なものをいくつか紹介します。
株式型投資信託
株式型投資信託は、その名の通り、株式を主な投資対象とするものです。
株式の価格が上がれば利益が得られますが、その反面、リスクもあります。
株式型投資信託は、長期的に見れば大きなリターンが期待できることが多いですが、短期的には価格が変動しやすいため、リスクを理解してから始めることが大切です。
債券型投資信託
債券型投資信託は、債券を主な投資対象とするものです。
債券は、国や企業が発行する借金のようなもので、定期的に利子がもらえます。
株式よりもリスクが低く、安定したリターンを期待できますが、その分リターンも小さいことが多いです。
バランス型投資信託
バランス型投資信託は、株式や債券など、複数の投資対象にバランスよく投資するものです。
リスクとリターンのバランスが取れた運用を目指しており、初心者にとっては選びやすい投資信託です。
インデックス型投資信託
インデックス型投資信託は、特定の市場指数(インデックス)に連動するように運用される投資信託です。
たとえば、日経平均株価やS&P500といった指数があります。
市場全体の動きに合わせて投資するため、個別の企業の業績に関わらず、市場全体の成長を享受できます。
投資信託の選び方
次に、自分に合った投資信託を選ぶためのポイントを紹介します。
目的を決める
まず、何のために投資信託をするのか、目的を明確にしましょう。
例えば、将来の教育資金を作るため、老後の資金を準備するため、あるいは単にお金を増やしたいからなど、目的は人それぞれです。
この目的を明確にすることで、自分に合った投資信託が選びやすくなります。
リスクとリターンを理解する
投資には必ずリスクが伴います。
リターンが大きいものはリスクも高く、逆にリスクが低いものはリターンも小さくなります。
自分がどれくらいのリスクを許容できるかを考えて、投資信託を選びましょう。
例えば、安定したリターンを求めるなら債券型、多少のリスクを取ってでもリターンを狙いたいなら株式型など、自分のリスク許容度に合ったものを選ぶことが大切です。
信託報酬をチェック
投資信託を運用するためには、ファンドマネージャーに支払う手数料がかかります。
これを「信託報酬」と呼びます。
信託報酬は投資信託の種類や運用方針によって異なりますが、一般的には低い方が良いとされています。
信託報酬が高いと、それだけで利益が減ってしまうため、長期的に見てコストが低い投資信託を選ぶことがポイントです。
過去の実績を確認
投資信託の過去の運用実績を確認することも重要です。
過去の実績を見ることで、その投資信託がどのように運用されてきたか、どれくらいのリターンが得られたかを知ることができます。
ただし、過去の実績が未来のリターンを保証するわけではないので、参考程度に考えることが大切です。
ファンドの規模と運用期間を確認
投資信託を選ぶ際には、そのファンドの規模や運用期間もチェックしましょう。
ファンドの規模が大きいほど安定して運用されていることが多いですが、必ずしもそうとは限りません。
また、運用期間が長いファンドは、それだけ多くの実績を持っているため、信頼性が高いといえます。
投資信託を始める際の注意点
投資信託を始める際に注意すべきポイントをいくつか紹介します。
長期的な視点を持つ
投資信託は短期的に大きな利益を得るためのものではありません。
むしろ、長期的に見てコツコツとお金を増やしていくものです。
急いで利益を得ようとすると、逆に損をしてしまうことがあるので、長期的な視点で運用することが重要です。
特に、株式型やインデックス型の投資信託は、長期間保有することで市場全体の成長を享受できる可能性が高まります。
分散投資を心がける
一つの投資信託に全てのお金を投入するのはリスクが高いです。
複数の投資信託に分けて投資することで、リスクを分散し、安全に運用できる可能性が高まります。
例えば、株式型、債券型、インデックス型など、異なる種類の投資信託を組み合わせることで、バランスの取れたポートフォリオを作ることができます。
毎月の積立を活用する
投資信託は一度に大きな金額を投資するのではなく、毎月少しずつ積み立てていく方法もあります。
これを「積立投資」と呼びます。
積立投資は、購入時の価格を平準化する効果があり、リスクを分散しながらコツコツとお金を増やすのに役立ちます。
また、毎月の定額投資は、投資を継続しやすく、将来的な大きなリターンを狙うことができます。
情報収集を怠らない
投資信託は一度始めたら終わりではなく、定期的に運用状況を確認し、必要に応じて投資先を見直すことが重要です。
市場の動向やファンドの運用方針に変更があった場合、情報を集めて判断することが求められます。
情報収集を怠ると、予期せぬリスクにさらされる可能性があるため、常に最新の情報をキャッチする習慣を持ちましょう。